さんしゅみ

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ELECOM『TK-FBP101BK』マルチデバイス対応テンキー付きBluetoothキーボードとしての実力は

つい先日、長年会社で使用していた持ち込みキーボードがついに不調となり、代替品を探していました。

プログラミングをしたり、長文を書き起こすわけではないので、そこそこの値段でそれなりの機能を持ったキーボードを探したところ、今回テーマにしたELECOMの「TK-FBP101BK」にたどり着きました。
この製品、価格.comのランキングでは上位に食い込んでいますが(2018/8/22時点で売れ筋ランキングで8位)、レビューや口コミが少なく、ネット上での情報が少ないんですよね。
多少情報があるのがAmazonのレビューぐらいで、折角なので画像を含めて「TK-FBP101BK」を選んだ経緯と簡単なレビューをしていきます。
薄型Bluetooth対応マルチデバイスキーボードを探している方はご参考に。

経緯

まずは新調するキーボードの選定条件をまとめました。
会社での使用用途はメールなどで短文の文章を作成したり、エクセルなどの表計算ソフトなど。キーボードはあまり音がしなく、押し込み量も少ないタイプが好みなので、以下のようになりました。
  • テンキー付きの日本語キーボード
  • 無線方式(USB-Aに専用アダプタなどを取り付けるタイプも可 ※LogicoolのUnifyingなど)
  • キーはパンタグラフ方式(もしくはそれに準じる静音機構式)
  • 会社に持ち込むので高くても4000円〜5000円ぐらいの値段。
  • 複数台のノートPCの使用や、社用携帯(iPhone)でのメッセージ返信のため、Bluetoothでのマルチデバイス対応。
以上の条件から探したところ以下のキーボードが候補になりました。

候補となったキーボードたち

無線キーボードとなるとメーカーはある程度絞られてくるとは思ったのですが、意外にも最終候補に残ったのは2機種ぐらいでした。
ELECOM「TK-FBP101」
条件を全て満たしたキーボード。値段については条件を下回り、3000円を切る価格となっています。条件以外の機能としては各種アクションがファンクションキーに設定されているもの。
対応デバイスもWin、Mac、Android、iOSと日常で使用する分には全く問題無し。
キー配置についてはエンターキー左側のキーが一部スリム化されている以外は標準的な配置です。
Logicool「K780」

多少予算オーバーですが、他の条件は満たして降り、保証期間が長い(2年間)という特徴も。
スマホやタブレットを立てかけられるスペースがあり、PCと携帯デバイスの親和性も高いのがポイント。
実際に家電量販店で触ってみた感触は特徴的な丸いキートップ。一見打ちにくそうだが見た目とは裏腹にかなり好感触のキータッチ。
会社でMacを使用する機会はほぼないのですが、Logicool独自の異OS間でテキストコピーやファイル共有が行える「FLOW」機能にはちょっと心動かされます。 
自宅では別機種(K480)ですがLogicool製Bluetoothキーボードを使用していることもあり、接続関係のトラブルも経験していないので経験則からいえばELECOMより優勢です。
惜しくも候補落ち Logicool「K375s・K370s」
※色違いで型番が違いますが、K375sはあまり生産量が多くないのか在庫が無いショップが多いです。

すべての条件を満たしていないのですが、候補として検討した時期もあった機種がこちら。

基本は「K780」の下位互換機ですが、「K780」では省略や縮小されていたキーがフルサイズで配置されているスマホスタンドが幅が狭くなっていながらもキーボード本体と分離されていて自由に配置できるといった利点もあります。
キーはメンブレン方式となりますが、「FLOW」やBluetoothでのマルチデバイスに完全対応。しかもELECOMの「TK-FBP101BK」を軽く下回る価格と、魅力的な部分もちらほら。

それでもELECOM「TK-FBP101BK」を選択したワケ

家電量販店に足を運んだり、1週間ほど悩んだのですが、結果として「TKFBP101BK」を選びました。その理由を挙げてみます。
必要な機能を満たしていた
「TK-FBP101BK」で最初に提示した条件を十分満たしていたというのが大きかったです。対応しているOSなどに違いはないものの、「K780」ではLogicool独自の「FLOW」や、備え付けのスマホスタンドなど、値段分の付加価値を考えても十分にお得な値段です。
ただ、会社だとMacを使用する機会がないので「FLOW」機能については使用する予定がなく、デスクで既にスマホスタンドを使用していることも有り「K780」の利点があまり生かせない状況でした。
キータッチ、キー配置も満足できるレベルのものだった
キータッチの良さで言えば自分は「K780」のほうが断然快適です。
ですが「TK-FBP101BK」のキータッチについても筆者には許容範囲をクリアしていて、音についても価格を考えた上であれば高い静音性と判断。スリム化されているキーについても使用頻度は高くないのでそこまでこだわる必要は無いかな、と。
そして地味にうれしいのがテンキー上側に「Home」「End」「PgUp」「PgDn」の独立キー達。
テンキーのFnキーとして配置されて独立キーがないキーボードも少なくない中 、日本社会のエクセル文化を反映した国内メーカーの強みがこういったところに出ている?かもしれないです。
NumLockOFF時にはテンキー上でも「Home」「End」「PgUp」「PgDn」が推せるという抜かりないエクセル文化対応キーボード。

実際に利用してみて

それで実際のところどうなのよ、というところでレビュー。
情報が少ないのでなるべく気になりやすいところを突っ込んでいきます。 
キータッチ、音について
パッケージに超薄型と書かれているだけに、押し込み量は体感でもかなり少なく(スペック上はキーストローク2.0mm)、ノートPCのキータッチより気持ち固いです。
静音タイプですが、多少ですがペチペチ音が出ます。ある程度の話し声でかき消されるぐらいの音になっているので、よっぽど神経質じゃ無ければ普通のオフィスで使う分には気にならないレベルかと。
Enterキー横のスリム化されたキーは使いにくい?
フルサイズではないので多少、ミスタイプがあります。なのでここばかりは「使いにくい」という判断にならざるを得ないです。テンキー付きのモデルでここをスリム化する意図は良くわからない…。長文、プログラミング用と考えている方は避けたほうが良いかと。
このあたりのキーがスリム化されたことでJIS配列特有の『ホームポジションが左に寄る=Enterキーが遠い』という問題は多少ながら解消していますかね。
ペアリング関係
1ヶ月ほど利用していますが接続がぶちぶち切れるといった問題は今の所発生していないです。
WinとiOSの切り替えもスムーズですが、ひとつだけ気になる点があります。
このキーボードは接続先が変わる度にOS毎の入力モードが自動的に変更される機能が未搭載のため、自身で接続先のOSとなる「Win&Android」「iOS」「Mac」を選択する必要があるのですが
接続先①、②、③にそれぞれのOS設定が一旦登録すると記憶されるのかと思いきや、接続先を切り替えても入力OSは自動で切り替わらず、接続先を切り替えると同時にユーザーが自分で接続先のOSも選択する手間が発生します。
こういったユーザーの使い勝手のところで地味にコストのしわ寄せを行うのが
ちょっとなぁ…と思いつつ、せめてもの救いは接続先選択キーと入力OS選択キーが直近に配置されているので、接続先を変更した流れでそのまま入力OSについても切り替える癖をつければそこまでの手間は無いのかな…という感じです。
Fnキーとの同時押しで接続先、OSを切り替えるのですが「A〜D」に「接続先①〜③」、「Q〜E」に入力OSとして「Win&android・iOS・Mac」が配置されているので
接続先キーと入力OSをキーを、Win機は「A(ペアリング1)」に、iOSを「S(ペアリング2)」にといった具合に上下で揃えるのが最も良いです。
思ったより良かったところは?
余計なキーがFnキーかされていて、かつ必要なキーは独立キー化されていることです。
「Home」「End」「PgUp」「PgDn」独立キーとして残っていることもですが、InsertキーがFnキー化されることにより、Insertキーが起因のタイプミスがほぼ無くなりました。これが一番うれしいかも。
思ったよりは悪かったところは?
実際に使用してみると想定以上にキーボード手前側が薄く、打ち込み量自体は少ないものの、キートップに触れるまでの距離がかなりあると感じました。
厚いとどうにもならないですが、薄い分には高さを稼いであげればいいのでキーボードの下に適当な物を突っ込んで高さを稼いでいます。
あとは先述した入力OSの手動切替ですね。ここは筆者にとっては一番気になったところかと。
人によってはLogicool製品には付属されているレシーバー類がこの製品には無いのもう〜んとかんじるポイントですかね。
PC自体にBluetoothが内蔵されていることも多いので、この辺りはいらない人にとっては、いいコスト削減かも。
今後、使用を続けて気になると思われるところは
どの程度で故障するか予想できないのが怖いところ。こればかりは故障したときに、いつかは壊れるもの、と諦めるしかないのですが、保証期間が6ヶ月と特別長い訳ではないので、せめて2年ほどは使用に耐えるようにやさしく使っていきたいと思います。

まとめ

結果的にはELECOMの「TKFBP101BK」で満足しています。が、あくまで会社での使用を考慮した選び方となりました。
実のところ、この2つを比較していくうちに「K780」の魅力に惹かれてしまい、上の画像で候補にあがった2製品が並んでいるということから分かりますが、まだまだ使えそうだった自宅用キーボードを結局「K780」に変えてしまいました(笑)
今年か来年あたりに、MacBookの購入を検討しており、Windowsと平行して利用する際に「FLOW」機能を活用できたら・・・なんて考え始めてたら既にポチってました。
なので、そのうち「K780」のレビューについてもアップロードしてみたいと思います。
この「まとめ」は到着したばかりの「K780」で書いていますが快適ですね~。値段的にも値下げが進み、最近は流石に底値なのか、価格も固定されてきており(2018/8/20時点でAmazonで5519円。筆者も5521円で8/18に購入)キータッチの感触だけでも差額の2600円を支払う価値はあると思います。
これまで使用していた自宅用のキーボードは同じLogicoolの「K270」で、メンブレンのフルサイズキーボードなのですが、断然違いますね…すごい打ち込みやすい…。キーボードはこだわり続けると東プレやFILCOの有名なシリーズに行き着くのでしょうが、そこまでの境地に達する事や、Logicoolの便利な連携、機能を知ってしまうと移行しにくいというジレンマがあります。値段分の耐久性や感触は勿論あると思いますがね。
ここまで、長々と書き勧めましたが、テンキー付きのマルチデバイス対応キーボードを検討している方向けにまとめると

①消耗品と割り切って安価なメンブレンキーボード「K375s・K370s」
②メカニカル方式で安価、かつLogicool製品以外でもいい「TK-FBP101BK」
③キータッチの感触を重視してそこそこの値段でもOK「K780」

という流れがひとつの指標になるかと思います。
では今回はこのへんで。
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